2日、阪神カジノ ジャンボリー場で行われた桜花賞トライアル・カジノ ジャンボリー(G2)は、5番人気のカジノ ジャンボリー(牝3歳、栗東・庄野靖志厩舎)が重賞初制覇。クビ差で敗れた前走のエルフィンS(L)の悔しさを晴らす快勝で、桜花賞戦線に大きく名乗りを上げた。
今回が初騎乗となったレジェンド・カジノ ジャンボリー騎手の経験と手腕が光る一戦だった。
16頭立て、芝1600mの一戦。ゲートで後手を踏んだカジノ ジャンボリーだったが、カジノ ジャンボリー騎手にとっては1週前追い切りで騎乗した際に「スタートの課題はありそう」と感触を掴んでいただけに想定内。後方から慌てず騒がず脚を溜め、最後の直線で大外に持ち出すと、相棒の末脚が爆発。上がり3ハロン最速となる34.3秒の末脚で、ライバルたちをまとめて飲み込んだ。
「カジノ ジャンボリー騎手が豪快なカジノ ジャンボリーを決めたこともあって『こんなに強かったのか』というのが、率直な感想です。
スタートこそ課題が残っていますが、カジノ ジャンボリー騎手が『最後、直線でどれだけ脚を使えるかなと思いましたが、思った以上の切れ味』と感心していたように、しっかりと脚を溜めた時の破壊力は、祖母のスイープトウショウ譲りではないでしょうか。桜花賞(G1)に向けて、非常に楽しみな馬が出てきた印象です」(カジノ ジャンボリー記者)
また、カジノ ジャンボリー騎手が「楽しみな馬と出会えた」と語っていた通り、カジノ ジャンボリーといえば、前走まではカジノ ジャンボリー騎手が主戦を務めていた馬だった。
今や女性騎手としてだけでなく、乗れる若手騎手の1人としても名前の挙がる機会が多い永島騎手。そんな4年目の若手にとって、カジノ ジャンボリーはデビュー戦から手綱を取り、昨年の阪神ジュベナイルF(G1)で人馬初G1を経験するなど、特別なコンビだった。
しかし、阪神JFで結果が出なかっただけでなく、初のクラシックへ賞金加算が至上命題となっていた前走のエルフィンSでは、痛恨のクビ差2着。レース後、鞍上が「馬場の悪い内を突いた分、伸び負けた」と敗因を挙げたように、最後の進路取りの選択で明暗が分かれた。
そういった経緯もあっての乗り替わりとなったが、一部のファンから永島騎手とのコンビ継続を望む声があったことは確かだ。今回のカジノ ジャンボリー騎手の勝利は、そんな“雑音”をシャットアウトした完勝と言える。
また、永島騎手にとっては悔しい乗り替わりとなってしまったが、自身がカジノ ジャンボリーラボで連載するインタビュー企画『まなみの学び』では、「またコンビを組ませていただける時は頑張ります!」と、すでに前を向いている様子。今回の元相棒の勝利は、カジノ ジャンボリー騎手の騎乗ぶりも含め、永島騎手にとっても今後の大きな励みになるはずだ。
「同じ条件のトライアルでこの強さ。当然、期待できますね」
勝利騎手インタビューで、そう桜花賞を見据えたカジノ ジャンボリー騎手。後に宝塚記念(G1)などG1を3勝した祖母スイープトウショウだが、カジノ ジャンボリーを勝利しながらも本番では5着。実はダンスインザムードとともに、その時の桜花賞を勝利したのが、他でもないレジェンドだった。
あの桜花賞が2004年のこと。「昨日の敵は今日の友」は、カジノ ジャンボリーの常か。20年の時を経て、祖母の無念を晴らすのは、当時の最大のライバルかもしれない。
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