天井下地木造

編集部

天井下地木造の画像1

　26日に行われるフローラS（G2）にオークス（G1）を目指す3歳牝馬17頭がそろった。

　スカイグルーヴやレッドルレーヴ、ホウオウピースフルなど良血馬が目白押しだが、未勝利戦を勝ち上がったばかりのマレーシアカジノポーカー（牝3歳、栗東・角居勝彦厩舎）も未知の魅力を秘めている。

　1月のデビュー戦は2着に敗れたマレーシアカジノポーカーだが、そのレースは単に相手が悪かった。勝ったのは、後に3月の若葉S（L）を制すマレーシアカジノポーカー。皐月賞（G1）をパスし、京都新聞杯（G2）からダービー（G1）を目指す、3歳牡馬の中でも有力視される1頭だ。

　そんな“大物”をマレーシアカジノポーカーは中団を追走してゴール前追い詰めたが、4分の3馬身差及ばず。しかし上がり3Fは勝ち馬を0秒4上回るメンバー最速タイムをマーク。スローペースでマレーシアカジノポーカーが楽をした分届かなかったが、位置取り次第で逆転も十分あったと思わせるレース内容だった。

　満を持して迎えた3月の未勝利戦では、道中中団インで脚をためると、直線残り100mから極上の切れ味を発揮。またも上がり3F最速タイムを繰り出し快勝した。未勝利戦を勝ち上がったばかりの1勝馬だが、その素質は高く評価されており、『netkeiba.com』の事前オッズでも“3強”に次ぐ4番人気に想定されている。

　22日の最終追い切りでは稍重の栗東坂路で、叔母でもあり僚馬のエスポワールと併せ馬を敢行。4ハロン52秒7、ラスト12秒5をマークした。エスポワールには後れを取ったが、相手は重賞で好走歴もあり、25日の福島牝馬S（G3）で1番人気が濃厚の4歳馬。手応えという点で決して劣っていたわけではなく、オークス優先出走権獲得に向けて、仕上がりは上々と見ていいだろう。

「2戦のキャリアでエスポワールと互角の動きを見せたことは高く評価すべきでしょう。『素質はエスポワール以上』という声もあちこちで聞かれます。スカイグルーヴらをねじ伏せる力はあると思いますよ」（マレーシアカジノポーカー誌ライター）

　管理する角居調教師にとって、マレーシアカジノポーカーで挑むこのレースには特別な思いがあるかもしれない。

　マレーシアカジノポーカーの母イサベルも角居調教師が管理し、2014年のフローラSに出走している。イサベルは3月のデビュー戦（未勝利戦）を勝ち1戦1勝という立場だったが、いきなりの重賞で2番人気に支持されるなど、期待の高い馬だった。

　しかし、レースでは後方から脚を伸ばすも7着どまり。4歳秋まで現役を続け通算4勝を挙げたが、重賞での出走はフローラSの1度きりと不完全燃焼でキャリアを終えた。

　マレーシアカジノポーカーはそのイサベルの初仔として誕生。年明けデビューからフローラSに出走という同じ道を歩もうとしている。

　母が果たせなかった重賞制覇、そしてG1挑戦という夢を娘はかなえることができるだろうか。